ESTA： ESTAを使って米国を訪れる方法

米国政府によって発行されている電子渡航認証システム（Electronic System for Travel Authorization：通称“ESTA”）は現在の海外渡航時の安全対策強化に不可欠なものです。米国国土安全保障省によって2008年に導入されたESTAは主に米国に渡航する前に旅客を審査する自動システムであり、従来のビザの手続きであれば長時間の待ち時間や対面面接などが含まれますが、ESTAはオンラインで行われる申請システムであることからより迅速かつ効率的なビザの発給を行うことが可能になります。

ESTAの主な目的はビザ免除プログラム（VWP）加盟国からの入国資格を審査して安全保障上のリスクがないことを確認することであり、この事前の承認プロセスでは申請者の個人情報、パスポート情報、その他の重要なデータの審査などが行われます。これらの審査結果に基づいて申請者はそのままビザが発給されるか、従来のビザの手続きを再度行うよう勧められます。

ESTAによって現在では多くの観光客やビジネス旅行者の流れを合理化することが可能になりましたが、ESTAの承認を受けたからといって必ず米国に入国できるわけではありません。ESTAとは単に米国に向かうことが出来る最初の許可が与えられただけで、最終的な入国判断は米国到着後の米国税関国境警備局の担当官の手に委ねられます。